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Vision Design Project, R&D Group, Hitachi, Ltd.

危機の時代に道標となるクリエイティビティを探るグローバルリサーチ

Takram2020年代の環境思想のリサーチおよびそれに基づいた日立製作所の新しいクリエイティビティのビジョンデザインを行いました東京ロンドンニューヨークの三拠点で連携しつつさまざまな領域におけるリードクリエイターへのインタビューを行いながら世界の実践の現状を深くリサーチすることで新しいアプローチを探っていきました
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Frameworks for Transition

今回のリサーチプロジェクトはトランジションのためのフレームワークと呼ばれるものに結実しましたここでいうフレームワークとは先進的なクリエイターたちがサステナビリティプロジェクトで採用している考え方にインスパイアされた人新世において行動するためのガイドラインです以下にリサーチ・レポートで提示した十数のフレームワークのうち代表的なものを取りあげます
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Climate Everyday

いまや気候危機に関する問題は私たちの生活の中心を占めるほど重要になってきているその存在は私たちの行動や会話のすべてに影を落とす雲のようなものとして時代の風潮になりつつあるのである多くのクリエーターがこの問題に取り組む必要性を感じており彼女ら彼らのプロジェクトにおいても環境の重要性が反映されている

Breaking Down the Barrier Between Human and Nature

何世紀にもわたり世界中の多くの場所では人間と自然の分離が支配的なパラダイムだったクリエイターたちは今これを真理や前提としてではなく社会的構成概念として捉えはじめている

この認識は目に見えない壁の向こう側にある可能性へとクリエイターをいざなうものである一方でそれへの反応は文化によって様々であった西洋の文脈では多くのクリエーターが西洋の初期の環境哲学に反対している一方で日本や香港などの地域のクリエーターは人間と自然の関係についての古代の哲学的思考にインスピレーションを見出している

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A plurality of possible pasts and futures

生態系の危機に誠実に向き合うためにはさまざまな異なる社会やコミュニティにおけるウェルビーイングの向上を考えなければいけない複数の過去と複数の未来の可能性を認めるということはこれらの多元的な世界の存在を肯定する方法の一つである

複数のFuture Coneが重なり合って共存できるような枠組みをデザインすることは世界の過去と未来の可能性の物語を多様化するだけでなく多元性Pluralityの概念を明確にすることにもつながる

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Process

デスクリサーチではクリエイターや組織・活動やプロジェクト・トレンド・地域の4つの視点から東京・ ロンドン・ニューヨークの3拠点でデスクリサーチを行いそれぞれが見つけた事例同士のつながりをネットワークとしてリンクさせていきました

次にデスクリサーチで見つけた事例をアフィニティマッピングにかけ各カテゴリに名前をつけることでリサーチにおいて深堀りするエリアや足りていないエリアを把握しましたまたプロジェクトにおけるインプットの多様性を保つためクリエイターや組織のデータベースを専門分野と地域の両側面から解析しインタビュイーの選定を行いました

エキスパートインタビューは東京・ロンドン・ニューヨークの3拠点に加えケー プタウンで行われたデザインカンファレンスDesign Indabaでも行い合計11名からインサイトを得ましたまたオンサイトインタビューとして日立製作所プロジェクトメンバーへも3回に分けてインタビューを行いました

インタビューからのインサイト抽出と再度のアフィニティマッピングを経てTakram3拠点および日立製作所のメンバー間でリサーチの統合・共有・議論を重ねることでトランジションのためのフレームワークが出来上がりましたフレームワークとはクリエイターたちがサステナビリティ関連プロジェクトを行う際に採用する考え方やアプローチを端的に示したものです

プロジェクトを通してリサーチマテリアルはNotionSlackを使って日立製作所とTakramのメンバーの間で共有されミーティングでの議論の土台としました

Project Information

  • Client: Vision Design Project, R&D Group, Hitachi, Ltd.
  • Expertise: Futures
  • Year: 2020

Project Team

  • Project Direction: Yosuke Ushigome (ex-Takram)
  • Research: Yosuke Ushigome (ex-Takram)Jonathan Skjøtt (ex-Takram)Fiona Lin (ex-Takram)Motosuke FukudaYuto MiyamotoDeborah Ten
  • Illustration: Fiona Lin (ex-Takram)
  • Graphic Design: Ray Masaki (ex-Takram)
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Motosuke Fukuda
Experience Designer, Project Director

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